30歳専業主婦の痴女告白

世間から疎まれているものに憧れる。
たとえば、多重債務者に闇金業者。露出狂に痴女とか。
彼らが何を考えているのか、すごい気になってしまう。
どうしてなのかっていうと、
きっとそれは私がひどく平凡で代わり映えしない普通の女だから。
まるで金太郎飴みたいにどこを切っても同じものしか出てこないみたいに。
その他大勢の普通の人間。どこにでもいる。そんな存在。
良くも悪くも人と違う異形に憧れる。
痴漢よりも露出狂をすごいと思い、ホストや性的サービスセラピストにはまる女よりも、
痴女を尊敬する。そのどれもが一般からは逸脱しているというのに。
憧れは理解からもっとも遠い感情だって、
どっかの漫画でそんな台詞を目にしたことがある。
そのときの私はうまいこと言うわね、くらいにしか考えていなかった。
でもいまはその言葉の意味がよくわかる。確かにそうかもしれない。
私は普通だ。普通だからこそ、異形に憧れる。
本当はもっとキラキラしていてまっとうなものを
尊敬し憧れることが良いとはわかっているのに、
その真逆のことに関心が行くなんて、どうかしている。
こんなちっぽけなことで、自分はちょっとでも特別な存在なのよ。
だって、芸能人や偉業者ではなく、犯罪者に近い方に憧れるんだからって思う。
でも、その動機こそが、普通なんだ。本当に、どこにでもいる。
社会の一般常識に骨の髄まで調教された女。それが、私。
普通というのは一般ということで、
それは社会的な価値観に自らが侵食されているということの証明。

淫乱と言われて